6月8日 定例会議会

令和3年度墨田区議会定例会6月議会議事日程 第2号
        令和3年6月8日午後1時 開議
第1 議案第3号 議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例の一部を改正する条例
第2 議案第4号 墨田区手数料条例の一部を改正する条例
第3 議案第5号 職員の服務の宣誓に関する条例の一部を改正する条例
第4 議案第6号 墨田区特別区税条例の一部を改正する条例
第5 議案第7号 墨田区指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営等の基準に関する条例の一部を改正する条例
第6 議案第8号 墨田区立竪川第一公園における仮設の施設の占用に関する条例の一部を改正する条例
第7 議案第9号 墨田区ひとり親家庭等の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例
第8 議案第10号 墨田区子どもの医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例
第9 議案第2号 令和3年度墨田区一般会計補正予算
第10 議案第11号 物品の買入れについて
第11 議案第12号 財産の取得について
第12 議案第13号 財産の取得の一部変更について
     午後1時開議

○議長(木内清) これより本日の会議を開きます。
-----------------------------------

○議長(木内清) まず、会議録署名員を定めます。
 本件は、例によって、議長からご指名申し上げます。
       6番    坂井ユカコ議員
      22番    としま 剛議員
のお二人にお願いいたします。
-----------------------------------

○副議長(じんの博義) 11番、井上ノエミ議員

◆11番(井上ノエミ) 議長、11番

○副議長(じんの博義) 11番、井上ノエミ議員
   〔11番 井上ノエミ登壇〕

◆11番(井上ノエミ) 新しいすみだの井上ノエミです。山本区長、加藤教育長、よろしくお願いします。
 まず、新型コロナのワクチン接種について、山本区長に伺います。
 5月10日から高齢者を対象に新型コロナのワクチン接種が始まりました。24万人の区民を対象とした大変大規模な事業ですが、墨田区ではこれまで大きな混乱もなく順調に行われています。今月末からは一般の方の接種も始まりますが、ほかの自治体と比べて墨田区ではワクチン接種が大変うまくいっているとマスコミでも高く評価されています。区長をはじめ職員の皆様のご尽力に、深く感謝申し上げます。
 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためには、多くの区民がワクチンを接種して免疫を持ち、集団免疫を実現することが重要です。集団免疫があれば、たとえ感染者が出ても、周りの人に免疫があるので感染は広がりません。新型コロナの場合には集団免疫が実際に何%必要なのかまだはっきり分かりませんが、70%から80%と推測されているようです。
 そこで伺いますが、高齢者の場合は、感染した場合のリスクを考えて接種率の目標は100%に置いて努力するべきと思いますが、どのように考えているのか伺います。
 現在の予約状況から見て、高齢者の接種率はどの程度になると予測しているのか伺います。
 また、高齢者の第2回目の接種が始まっていますが、2回目の接種を欠席した高齢者に電話をするなどのフォローアップをする必要があると思いますが、何か考えているのか伺います。
 また、接種を希望しても、なかなか電話がつながらなくて諦めた高齢者もいると思います。接種していない高齢者を見つけるために、軍隊でいう掃討作戦、英語でモップアップオペレーションと言いますが、これを実施して、接種の意思を確認して、希望者には接種をする計画を立てる必要があると思いますが、ご見解を伺います。
 次に、副反応についてですが、これまで接種後に副反応があったのは何人ぐらいで、どのような症状であったのか伺います。重症者はいたのでしょうか、伺います。
 また、区民の副反応について、実態をホームページで情報公開するべきと考えますが、ご見解を伺います。
 予約のキャンセルなどにより、未使用で廃棄されたワクチンがどの程度あるのか伺います。余ったワクチンについては、厚生労働省は自治体の裁量に任せる方針と聞いていますが、キャンセル待ちを制度化するとか、現場の職員に接種するなど、臨機応変な対応が必要と思いますが、ご見解を伺います。
 また、重症の心身障害者は基礎疾患を持つ優先接種の対象者になります。この場合には、ワクチン接種は是非施設に行って実施していただきたいと思います。その際に、ほかの障害者に対しても一緒に接種を実施すべきと思いますが、ご見解を伺います。
 厚生労働大臣は、自治体独自の接種の優先枠を認める発言をしています。墨田区の職員でオリンピックに関係する職員については、外部との接触も増えるので優先的に接種をするべきと考えますが、ご見解を伺います。
 次に、東京2020オリンピック大会時のホストタウン交流について、山本区長に伺います。
 墨田区のホストタウンには、内閣府を介してボリビア国が決定しています。これまで、ボリビアと墨田区の学校交流や、区役所1階のアトリウムでボリビアの紹介のパネル展示会が行われて、大変好評でした。今後も、オリンピックに向けてホストタウンの活動は実施されると理解しますが、新型コロナウイルスの状況によっては交流活動なども難しいと思います。墨田区として、現在ホストタウンの活動についてどのような計画をしているのか伺います。
 次に、学校における人種差別によるいじめについて、加藤教育長に伺います。
 米国では、警察官の暴行による黒人男性の死亡事故を契機として、BLM(Black Lives Matter)、「黒人の命は大切」という運動が起こり、それが世界中に広がりました。日本でもこの運動に多くの人が共感して、デモ行進も行われました。また、それに応じて、アフリカ系の父親を持つアスリートやプロ野球選手が、自分たちが受けてきた人種差別の経験をSNSなどを通じて訴えています。それによると、肌の色や髪の毛などの違いを理由に、ひどい差別やいじめを受けた実態が明らかになりました。
 日本の社会では、人と違うということが差別につながりやすいので、学校でも肌の色が違うことがいじめの原因になりやすいと思います。墨田区では、このようないじめのない学校を是非実現してほしいと思います。
 錦糸小学校では、人種によるいじめはほとんどないと数年前にPTAの会長から聞いたことがあります。これは、学校に外国人児童や両親が国際結婚の児童がたくさんいるので、違うのが当たり前になっているからだと思います。墨田区のほかの学校においても、錦糸小学校の経験を生かしていただきたいと思います。
 そこで伺いますが、墨田区の学校において、人種が違うことによるいじめの実態はどのような状況でしょうか。また、学校では人権教育はしっかりと行っていると思いますが、肌の色などの外見の違いによる差別をなくすためには、学校でどのように取り組むべきと考えているのか伺います。
 次に、GIGAスクール構想について、加藤教育長に伺います。
 墨田区では、iPadを小・中学校の児童・生徒に配布しています。自治体によっては、グーグル社のChromeOSを使用するChromebookを導入しています。Chromebookはあまり日本では普及していませんが、値段が安く、セキュリティの問題がないので、学校などに最適なようです。
 私も、今年レノボ製のChromebookを購入して使ってみました。アマゾンで2万円で買えました。ウインドウズのパソコンと比べて大変安く、機能的にはパソコンとして十分使えます。また、マイクロソフトのオフィスやセキュリティのソフトが要らないので、大変経済的です。
 小学生はタブレットがいいと思いますが、中学生はパソコンを使いこなしてもらいたいと思います。特に、プログラミング学習にはキーボードを速く打つことが必要です。タブレットではキーボードが小さく、あまり適していないと思います。パソコンの場合には、ウインドウズかChromeOSにするかという議論もありますが、今後のプログラミング学習の状況を見て、中学ではパソコンに変更することも視野に入れて検討していただきたいと思いますが、ご見解を伺います。
 次に、パソコンを効率的に使用するには、キーボードを見ないで打てるタッチタイピングのスキルが大事です。特に、ローマ字打ちが望ましいと思います。この点について、どのように指導していくのかお伺いします。
 また、今回配布したiPadには基本パッケージとして、文章作成、プレゼンテーション、動画作成、スプレッドシートのアプリがついています。これらのアプリを使いこなすことも子どもたちの将来にとっては大事だと思います。どのように考えているのか伺います。
 最後に、パソコンに比べてiPadはスクリーンが破損しやすいと思います。これまで、破損して保険を請求したことはありますか。保険の支払に問題はないのか伺います。
 以上で私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

◎区長(山本亨) 議長

○副議長(じんの博義) 山本区長
   〔区長 山本亨登壇〕

◎区長(山本亨) ただいまの新しいすみだ、井上議員の私へのご質問にお答えします。
 まず、新型コロナウイルス感染症対策におけるワクチン接種についてです。
 1点目の接種目標は、本区の接種実施計画では、高齢者に限らず100%を前提に計画を作成しています。
 2点目の高齢者の接種率は、6月5日現在、1回目の接種52.4%、2回目10.6%です。これまでの予約状況を勘案すると、高齢者の接種率は80%程度と想定しています。
 3点目の2回目接種を欠席した高齢者に対するフォローについては、ご本人の意向を確認し、確実に接種できるよう迅速に対応していきます。
 4点目の接種をしていない高齢者へのアウトリーチについては、関係機関等と実施方法について具体的に検討していきます。
 5点目のファイザー社製ワクチンの副反応についてです。副反応の実態については、国が医師等から報告を受け、一元的に把握、公表することとしており、厚生労働省のホームページによると、70代で1回目は約10%、2回目は約30%が認められています。区においても同程度と考えていますが、独自にホームページ等での情報公開は予定していません。
 なお、高齢者接種におけるアナフィラキシーショックなどの重症者は出ていません。
 6点目のキャンセルによるワクチンの廃棄はありません。なお、余剰となったワクチンについては、厚生労働省による手引等に基づき、会場の医療従事者等への接種で対応しています。これに加え、乳幼児の保育に従事する保育施設職員等への接種を中心に拡充することを検討しています。この内容についてはルール化し、ホームページ等で公表します。
 7点目の基礎疾患の対象となる重症心身障害者の方については、病院やかかりつけ医での接種を促します。なお、障害者の方はそれぞれ状態が違うため、全て同一の対応は困難ですが、適切な対応が取れるよう関係者と協議します。
 8点目のオリンピックに関わる区職員への優先枠の設置については、ワクチン接種関連業務など様々な業務を担う職員がいますので、区として全庁的に対応を検討していきます。
 次に、東京2020オリンピック大会時のホストタウン交流についてです。
 現在、ボリビアオリンピック委員会とオンライン会議を通してホストタウン交流の内容について調整しています。ご指摘のとおり、感染防止の観点から、ボリビアの選手や大会関係者と区民が直接交流することは難しい状況ですので、オンラインを活用した交流について検討しているところです。このホストタウンの取組は大会後の交流にもつながることとなりますので、レガシーとして継承し、多文化共生社会の実現を目指していきます。
 以上で、新しいすみだ、井上議員の私へのご質問に対する答弁を終わります。

◎教育長(加藤裕之) 議長

○副議長(じんの博義) 加藤教育長
   〔教育長 加藤裕之登壇〕

◎教育長(加藤裕之) ただいまの新しいすみだ、井上議員の私へのご質問にお答えします。
 第一に、学校における人種差別によるいじめについてです。
 まず、人種が違うことによるいじめの実態です。
 毎月、全学校にいじめに係る報告をさせていますが、令和元年度に1件事例がありました。本事例は、迅速に学校がいじめ対策委員会を開き、関係生徒を指導し、その後いじめの被害者及び保護者に対して心身の苦痛を感じていないことを確認することができ、いじめは解消したと考えています。その後は、現在まで人種が違うことによるいじめの報告はありません。
 次に、肌の色など、外見の違いによる差別をなくす取組についてです。
 人種、国籍、そして外見などの違いに対する偏見や、差別意識や、いじめが生じないよう、学校の教育活動全体を通して人権教育に取り組むべきものと考えます。学校では、道徳科の授業などを通して、人は大切であるという教育を行うとともに、日常的な事案を通じて、こうした外見の違いは全ての人にある自然なことであり、その相違によるいじめや差別があってはならないことを指導していきます。
 第2に、GIGAスクール構想についてです。
 まず、端末の機種選定についてです。
 今回選定した機種は、国の標準仕様書の3機種から、容易な操作性、多様な機能及びアプリの存在、持ち帰りの容易さなどから選定しました。中学校のプログラミング教育では、パソコンルームにあるパソコンも活用し、タブレット端末とパソコンのそれぞれの利点を生かして学習を展開していきます。
 次に、ローマ字入力でのキータッチ指導についてです。
 小学校では、学習指導要領に基づき、第3学年の国語科でローマ字を学習するので、それまではひらがな入力により、操作になれ親しむよう指導していきます。ローマ字学習の終了後はローマ字での入力の指導も行い、次第に速く正確なキータッチができるよう計画的に指導していきます。
 次に、アプリの使用スキルの向上についてです。
 文書作成や表計算などのアプリの使用スキルは卒業後も必要となり、大変重要なスキルであると考えています。そのため、配布した端末には、機種の標準アプリのほか、社会で広く使われている所要のアプリも導入しています。アプリの使用は、操作のほか、クラウドを併用した共同編集など、卒業後の活用を見越して、実践的なスキルの習得も視野に入れた指導を計画しております。
 次に、端末破損に係る保険請求についてです。
 端末を保護するケースを採用していること、また乱暴な取扱いをしないよう指導していることから、これまで動産保険を請求した事例はありませんので、保険の支払で特に問題は起こっておりません。
 なお、通常の使用での破損や故障の場合、保守業者が学校を巡回して回収し、迅速に修理、交換できています。
 以上で、新しいすみだ、井上議員の私へのご質問に対する答弁を終わります。